海外で地に足つけて生きていく

意識低めの社会人ゲーマーが発信する海外移住のヒント

移住までの大まかな流れ−ドイツ

前回は移住する際の日本での準備を紹介しました。

今回はそれに続いて、現地では学校への入学から就職・転職までどのような流れで進んでいくのかをシェアします。

 

 

 

1.語学学校での勉強(半年から1年半)


語学学校の入学が決まったら、まずは簡単な入学テストがあります。

文法の穴埋め問題と、イラストを見て作る簡単な作文で実力を測るところが多いようです。分からなくてもできるだけ埋めるようにしましょう。(正直この穴埋め問題は重箱の隅をつついてくるので、私が今受けても満点取れる自信はありません。)
この時期はお金と時間と労力が一番かかる時です。しかし、あとで思い返すと一番楽しい時間を過ごしたと実感すると思います。


焦ったりケチったりして自己流・独学で勉強したり、語学学校をやたらと変えていくのはおすすめしません。できるだけ一貫して順調にステップしていくのが確実です。

お金と時間を節約したいなら、日本である程度のレベルまで上げておくのが一番だと思います。

まずはB1(中級の初級寄り)を目標に勉強してみるのが良いでしょう。A2(初級の中級寄り)までレベルアップするだけでもかなりの節約になります。

日本人は会話力でつまづくことが多いので、B1レベルでも1つ下のA2からスタートすることになるのも珍しくありません。

自分にあったレベルのクラスではないと感じたら、早い段階で先生にクラス変更を申し込んでみてください。

あっさりと上のレベルに行けたり、反対に下のレベルからじっくり学ぶことができます。

 

2.大学院入学、卒業


晴れて語学試験に合格したら、合格証明書を期限までに大学に提出します。やっとスタートラインに立てました。
ドイツ語で進められていく講義、友達とのグループ勉強会、テストやレポートが終わったらパーティーじゃ!と、いつしか余裕も出てくると思います。
単位の取り方は日本の大学でもはじめはややこしてくて大変ですが、大学HPをよく読んで不安なら学生課や友達に相談してみましょう。現地人も普通に混乱して不安がっているものです。

途中、インターンができるなら必須ではなくてもやってみるのもおすすめです。いわゆる脈づくりです。
単位が揃ったらあとは卒論、修論を書いて卒業、修了です。

 

学生ビザが切れる前に就職する必要があるので、余裕をもって就活する必要があります。不安な方は院への進学や、他の学科への入学手続きを行っておくとよいでしょう。

 

 

3.就活(3ヶ月〜半年間)


IT系の学科を卒業した知人は卒業後2週間で内定をもらっていました。

このブログでは文系・意識低い系・凡人をテーマにしているので、普通の人向けに書きたいと思います。

ドイツの就活期間は平均3ヶ月〜半年間ほどかかるようです。

 

人材募集のサイトを巡回しているとやはり経済学・経営学系の新卒募集はありますが、文系で教員資格を持っていない新卒募集はめったにありません。

大卒を募集していても職務経験何年以上等、条件が中々合わずにいました。

それでも募集条件は企業の理想でしかないので応募してみるのも十分にありです。
手っ取り早く最初の職務経験を積むのにおすすめなのは、日系企業に絞り、日系企業の人材紹介を専門に行っている会社を探すことです。

メールで履歴書を送付し、電話で軽く面談をし希望職や自分の能力等を伝えます。それを3社以上と、できるだけ多くの人材紹介会社と行い、オファーが来るのを待ちます。

その間に、現地の商工会議所に履歴書を掲載してもらえるようメールを送ったり、ヘッドハント用SNSに登録してみたり、現地の職安を訪れてみてください。

ドイツの職安にはアカデミックな職を専門に紹介している冊子が置いてあるので、こういった方向に進むことに興味がある方はもらって見てください。


4.就職

 

ここで就労ビザが発行され、人生がかなり安定してしてくると思います。

オファーが来たら面接を受けます。電車代も人材紹介会社から出ることもあるのでぜひ問い合わせしてみましょう。

 

面接がどの言語で行われるのか気になるところだと思います。

企業にもよりますが、スタートアップで日本人の駐在員しかいない場合は日本語のみで行われることもあります。しかし、駐在員も最低限の英語力がある方がほとんどなので、英語で面接する可能性は高いです。

人事課がある企業は必要な言語すべてを使って面接することになります。

私の場合は3人の面接官を相手に英語で3分間の自己紹介、ドイツ語で強み弱み等定番の質疑応答、日本語で詳しい業務内容等のやりとり、とうまく分担して進んでいきました。

 

たいてい面接は最低2回行われます。

1回目でお互いをよく知り、2回目で給料のすり合わせになる場合が多いようです。

実際に経験したものの中に、1回目で人事課とやり取りをし、2回目で社長と直接話し、給料交渉は人材紹介会社を通じてメールで、というケースもありました。


5.転職

 

転職をする際は現在勤めている会社の労働契約書に則って、規定の日数前までに退職の旨を伝えましょう。

退職届は基本的に会社側は受け取りを拒否することができないため、不当に転職を阻止されることはありません。また、余った有給休暇もすべて消化できるはずです。

退職に関して困ったことがあったらまずは人材紹介会社の担当者さんなど、相談しやすいところへ相談しましょう。

 

せっかく転職をするのだから、給料は今よりもらいたいところです。ドイツでは現職よりも10〜15%増しを狙うのが一般的だそうです。

もちろんそれ以上狙うのも十分ありですが、職歴とポジションとあまりにもかけ離れていると印象が悪くなるかもしれません。

大体の目安を調べておくと良いです。

 


ざっくりとした流れはこんな感じです。

ゆっくりと確実に生活を安定させていくことが大切です。